子育てと仕事の両立は簡単なものではないのも事実です。ましてや父親ならなおさらですね。
一昔前までは「亭主元気で留守がいい」などと言われ、「父親は外でしっかり稼ぎ、母親は家を守る」という考えの方も多かったです。しかし、核家族化や女性の社会進出が進み、その役割分担にも変化が現れてきています。
最近では”イクメン”や”パタニティブルー”などの新しい言葉も登場し、父親が積極的に子育てにかかわっている様子が伺えます。
ここでは「父親が仕事と子育てを両立する」には、実際にどのような問題があるのか見ていきましょう。
目次
子育てと仕事を両立させ理想の父親を目指す!
子育てと仕事、両立の壁
長時間労働
戦後の高度経済成長期を経て、バブル崩壊後、日本は経済成長の低迷期が続いています。そのため、大手企業でも赤字を出す時代になり、一時はリストラリストラで、多くの人員を削りました。
今は必要最低人数で業務を回している会社が大半です。そういう時代ですから、定時の時間内で業務が終わらず、残業して労働時間が長くなる。または周りがそうだから気兼ねして帰れないなどの状況がありますね。
職場(社会)の無理解
もう一つの壁は、やはり考え方の部分でしょう。「男は仕事」「女は家庭」という考え方がまだまだ根強く残っています。
国が父親の子育て参画を後押ししようと制度を整備しはじめていますが、世の中にあまり浸透していません。個人的にも理解の深まりに差があり、それが子育てと仕事の両立を阻んでいる大きな原因にもなっています。
とはいえ、そのような中にあっても、仕事と子育てを両立させるべく奮闘している父親も存在しています。
仕事をしながら子育てに参加している父親の実際の工夫
子どもの保育所・幼稚園の送迎
子どもが小さなうちは必ず必要なことですよね。これは、出勤前に父親が子どもを送っていき、迎えは母親というパターンが多いです。しかし、勤務時間の調整をして、送迎ともに父親ということも見受けられます。
どはいえ、どちらが正解というものではありません。共働きであれば、お互いの勤務の都合に合わせ、夫婦で役割分担をしている方もいれば、特に分担は決めずにその場その場で対応しているという方もいます。
どちらにせよ、夫婦間での密な連絡の取り合い、コミュニケーションは大いに大切のようです。
家事
がんばっている父親が行っている家事というと
- ゴミ出し
- 食器洗い
- 風呂清掃
- 洗濯
- 部屋の清掃
- 洗濯物を畳んで片付ける
- トイレの清掃
- 料理
など多岐にわたり、子守りやオムツかえ、入浴といった、子どもにかかわること以外の家事も積極的に行っています。
そのためにはいかに効率的にこのような家事を行えるかのなどの研究は怠らす、試行錯誤を重ねて日々研鑽しているようです。
また、食洗器やお掃除ロボなどを導入すると、妻の負担も減り、自分も助かるので良いという声もあります。
子どもの発熱などの緊急時の対応
これは日頃から職場での仕事を真面目ににがんばり、同僚の手助けも積極的に行い、いざという時は助けてもらえる環境を作っておくことが大切のようです。
そのためには社内ではコミュニケーションをよく取り、自分の家族の話も積極的にしておいて、同僚達に家庭の事情を知ってもらっておくと協力してもらいやすいですね。
また、同僚たちの家族状況も把握しておけば、お互いに協力できて良好な関係を作れます。
他には、
- 「極力定時に会社を退社できるように仕事の段取りの工夫をしている」
- 「有給も積極的に取り、自分はこういう人間だとPRしている」
などの努力をしている方もいるようです。
他力本願ではなく、積極的な姿勢を自らまわりに見せていくということが結局は自分を助けていくのでしょうね。
子育てにがんばっている父親の悩み
自分の頑張りを妻がわかってくれない、認めてくれない
父親は、忙しい仕事の合間を縫って、一生懸命妻を助けようとがんばっています。
「自分はこんなにがんばっているのに…」
「なんだかいつも不機嫌」
「怒られてばかり」
としょげる父親の声は良く聞きます。
何故でしょうか?
原因は色々ありそうです。妻の性格にもよりますが、次の点を確認してみましょう。
1つは「自分ではできているつもりでも、妻からみればやり方が不十分である」ことが考えられます。
はっきり、これはやり方が違うと言ってくれればわかりやすいのですが、せっかくやってくれたのだからと、実は陰でこっそりやり直しをしていた、ということもあります。1回や2回はそれで良くても、それが続けば不機嫌になって当然ですよね。
もうひとつは「妻が望んでいるのはそこではない」のかもしれません。もちろん、家事は大変です。手伝ってくれれば妻としてはうれしい。
でも、本当は“話を聞いて欲しい”とか、「頑張ってるね」という“ねぎらいの言葉が欲しい”とかそういう場合もあります。
子どもがなつかない
父親がどんなに一生懸命あやしても泣き止まないのに、母親が抱くとすぐ泣き止む。
「あー、俺は嫌われている」と悩む父親もいます。
でも、悩む必要はありませんよ。安心してください。子どもの成長過程でそういう時期もあるんです。
0歳の時には大丈夫でも、1歳~2歳頃に自我が芽生えてくると、一緒に過ごすことが多い母親の後を追う傾向が強くなります。
そんな時に
「また泣かれるかも…」
「自分は嫌われている」
というネガティブな気持ちで接していると、それが子どもに伝わり、更に状況が悪化してしまいます。
3歳位まではそういう時期だと腹をくくり、ポジティブに子どもと接しましょう。同じ経験をしている父親はたくさんいるのです。
ママ友みたいに相談できる相手がいない
悩み多き子育て中の父親にとっての相談できる相手、いわゆるママ友ならぬパパ友は積極的に作りたいものです。
でも、どうやって?
パパ友というとなんだか特別な関係のようですが、同じ園や学校に通っている子どもの父親同士、挨拶をかわし、話すようになればもう半分パパ友です。そこからどう、相談できるほど親しくなるかが男性にはちょっと難しく感じてしまうようですね。
そこで次のようなことを意識してみましょう。
共通の話題(子どもネタ)で親しくなる
女性はちょっとした話題でなぜか盛り上がりますが、男性は不必要な会話をあまりしませんので、会釈はしてもそれ以上の会話はしませんね。それは話す話題がないと思っているからではありませんか?
でも、父親同士、絶対共通の話題があります。それは子どものことです。子育てのことに関してよそのことを知りたいとおもっている父親は多いはずです。勇気を出して話しかけてみましょう。
狙うのは行事
しかし、パパ友Getのためにと、普段の送迎の時などに焦って話しかけてはいけません。だってその時間はみんなとても忙しい時間です。
だから、比較的時間の余裕が生まれる、参観日や運動会、お泊り保育などの父親たちも参加できる行事の時を狙うのです。
余裕があれば、何か役目を引き受けると良いでしょう。そうすれば、他の保護者と話せる機会も必然的に増えます。そうやってパパ友を作っていきましょう。
役立つ情報は、探せば色々見つかる!
市町村の「子ども家庭支援センター」は、0歳~18歳までの子どもとその家庭に関するあらゆる相談に応じてくれる公共の機関です。
悩んだり、迷ったり、不安なときは遠慮なく利用してみると良いでしょう。
本やインターネットで情報収集
最近では父親向けに書かれた育児本もあり、インターネットでも手軽に情報が集まります。
まとめ
子育てと仕事をどのように両立させるか理想の父親像を明確にしましょう!子育てと仕事の両立を考える時、大切なのはあなたの理想です。
あまりに現実からかけ離れていても困りますが、理想の父親像はありますか?
例えば、オムツを替えたり、あやしたり、抱っこしたり、そういう世話だけが子育てではありませんよね?いざという時に頼りになる姿を見せるのも子育てでは大切です。
また、甘やかすばかりではなく言うべきところはしっかり言う。世の中の決まりを教えることも大切です。実はそれは、日頃は外でしっかり働き、子どもと接する時間は少ないという場合でも可能です。
状況は人それぞれ。「どんなふうに自分は子どもと接していくのか、子育てに関わっていきたいのか」、そういうことも見直しながら一度考えてみるのも良いのではないでしょうか。
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